「忙しい」という言葉はあんまり使わない方がいい。と言われることがあります。
心を亡くすと書いて、忙しいだからと。
しかしながら、忙しいと感じているとき、亡くしているのは心ではなく、「記憶」なんじゃないだろうか・・・。と思うことが多いです。
そして、「記憶」を無くすのは、単に、「疲れて判断力の限界を超えてしまうから」であることが多いです。
昔、一時期、和菓子屋さんで働いていたことがありました。
和菓子屋さんの繁忙期は、お歳暮の季節。
だから、クリスマスの頃は本当に忙しかったです。
和菓子屋さんに通うのに、私は2種類の定期を使っていて、行きはちゃんと2枚の定期を順番に差し込むことができました。
でも、帰りは必ず間違った定期を差し込んでしまうから、行きのまだ判断力がある時間に、帰りに使う定期を1枚、自分から隠すということをやっていました。
記憶を無くすということで一番感動したのは、クリスマスの日のこと。
その日はコンビニの店員さんが、トナカイのコスチュームなどを着ているから、「今日はクリスマスやね」ってウキウキしていたのに1時間後には、今日がクリスマスってことを忘れていて。
休憩時間にも、そういう話を聞いて思い出したはずなのに、またすぐに忘れてしまうその感じ。
せいろをめくる作業で、意識が飛ぶ感じがとても不思議で、人の記憶って面白いなと思っていたことを思い出します。
忙しいことは、誇れることではないけど、しばしばその状況に陥ります。
私にとっての夏が始まる前に、今の忙しさから抜けられそうでうれしいです。
書きたいことが、溜まっています。